今回は次の2本のコラムである。比較対象はこの記事の最後に明記している裁判記事と某退職地方公務員の退職金と年金。
老後資金3000万が1年で…準備万端に見えた夫婦の大誤算(fuelle 2020/05/12)
https://fuelle.jp/life/detail/id=10249
68歳:元大手メーカー勤務、「贅沢な退職金や年金」との記述あり。
退職金:2100万円
夫婦合算の年金:250万円(20万8000円/月)
年金が250万円(月額20.8万円)とすると、旅行や孫へのプレゼントなども含めた1ヵ月あたりの生活費は、夫婦2人で26.4万円(5.6万円+20.8万円)まで
【腑に落ちない点】
1、「贅沢な退職金や年金」とあるが、夫婦合算の年金は20万8000円/月、この金額厚労省のモデル世帯22万円台より2万円も低い。これでは生活は大変だろう。どの点が「贅沢」か?
2、夫婦2人の生活費を26.4万円で生活をアドバイスをしているが、持ち家・住む場所が不明だが、この金額では、「旅行にも孫土産」も不可。アンケートによれば、このような生活を望む場合は35~36万必要との結果がある。
大手メーカだと企業年金もある。これを加算すると夫 21万/月、妻 6万/月(専業主婦か?)合計27万/月 と推測。
50代は「住宅ローン完済」でも老後破綻の危機(東洋経済 OnLine 2020/05/13)
https://toyokeizai.net/articles/-/348512
Bさんの設定である。(千葉県郊外の戸建て所有)
60歳:退職金 2800万円
64歳:特別支給の厚生年金 9万円/月
65歳:年金は19万5000円/月(基礎年金・厚生年金・加給年金)
68歳:22万円/月(夫婦合算)
【腑に落ちない点】
1、退職金が2800万円ありながら、65歳までの特別支給の厚生年金の額が低い。
2、68歳からの夫婦合算の年金が22万/月は、厚労省のモデル世帯とほぼ同額。
千葉県郊外の戸建てを購入できた給与、だとすると、それなりの給与があり、それに準じた保険料を納めていたはず。加給年金は3万ほど、そうすると、65歳以降の夫の年金は16万5000円(基礎・厚生)退職金から推測すると、20万/月になるのでは??妻の年金を加味すると68歳からは26万/円前後と推測する。
厚生年金は、おおざっぱに、平均標準報酬額×0.005481×保険料納入月数 で算出できるが、平成15年前後の計算もあり、めんどい。したがって、あくまでも感覚的な金額となっている。(日本経済新聞 2019/04/27)
しかし、それぞれのコラムニスト、何をエビデンスにこのような設定にして書いているのだろう。知りたいが、その点については参考資料を明示していないので不明となっている。要するにそれだけ曖昧な記事で参考にならないコラムと言うことである。
せめて以下のコラムのように参考文献を明記すべし。
定年前後60歳代の貯蓄事情!老後資金っていくら準備すればいい?(LIMO 2020/05/13)
https://limo.media/articles/-/17314
【参考記事】
「コロナ拡大で600人解雇」のタクシー会社 70代運転手が「地位確認」求める
https://mainichi.jp/articles/20200416/k00/00m/040/004000c?inb=ys
記事によれば、この70歳代の高齢者、所得税・介護保険等を加味すると30万円ほどで生活か?。持家・賃貸は不明。生活圏は関東地方と推測。
病気がちな妻との2人暮らしで、月15万円弱の手取りと12万円の年金が生活の支えだった。収入が途絶えればすぐに生活は苦しくなるため、従業員としての地位確認を求める仮処分を申し立てることにした
年金受給額に関して一押しサイト。他のコーナーでも頻繁に活用している。
国民年金や厚生年金の受給額の満額、最高額はどれぐらい?主婦の場合は夫婦で強し!?
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