「ほったらかし投資術」山崎元・水瀬ケンイチ 共著 朝日新聞出版(2015/10/30 第5刷)

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【備忘録】

投資の素人を対象とした本であるが、「インデックス運用」の利点を「まえがき」 や 第2章で述べているが、素人には今一つ他の方法とどう違うか分からない。この3連休に下記の本パラパラ読むと、何となく分かりかけてきた。

1、運用の困難さ

橘 玲 氏が(「老後のお金」文藝春秋 編、2013/6/20 第3刷、p.47?p.62)の本の中で「正しい投資方法」と「ど素人投資法」の題にて述べている。

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投資はプロでも難しい。まして素人は株価の動きを予測することは困難。
現代の投資理論によれば、理屈で投資しても失敗するだけだ。-省略- アクティブ型ファンドの平均的な成績は手数料分だけパッシブ型ファンドを下回るのだ。この"衝撃的"な事実が発見されたのは1960年代で、それから半世紀にわたってこの事実は検証され続け、いまでは驚きもなかれば反論の余地もなくなってしまった
経済学的に正しい投資方法はインデックスファンドを買うことで、それよりも運用成績がいいのはド素人の投資方法だ。p.50

資本主義が欲望の増殖装置である以上、「すこしでもゆたかになりたい」という世界70億のひとびとの日々の努力によってグローバル市場はこれからも拡大してい行くだろう。
もしあなたもそう考え、資産の一部でもリスクをとることができるなら、個人投資家にとってもっとも有用な金融商品はETF(上場投資信託)だ。p.58

この2月に日本証券業協会主催の「はじめての資産運用講座」に参加したが、「運用は難しい」の内容は記憶にない。従って、講座よりこの本から学べた。

2、個別銘柄への投資は博打の具体例  

退職金バカ」 中野晴啓、講談社新書、2016/9/20、p.113

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リスク管理から複数銘柄へ投資する必要がある。国内の上場企業数は、約3600社。個人が個別銘柄投資で満足の行く分散投資効果を得ようとする場合、資金が少ない。仮に3銘柄へ分散投資したばあいは、上場企業の僅か、o.o8%となる。この数値の確率に賭けるのは、合理的なロジックについて資産形成するとは考えにくい。資産運用というより、ほとんどギャンブルとなる。少額資金でしか運用できない個人投資家、とくに現役世代の個人が、ここまでの手間暇をかけて投資できるだろうか。もし、それが「面倒だ」というのであれば、投資信託を活用したほうがいいだろう。

※ 個別銘柄は避ける。但し、筆者は、セゾン投信(株)の社長のため、投信を勧めるのは当然か。

3、投資はゼロサイムで、勝った人がいれば負けた人がいる

※投資は鳥瞰の観点でグローバルに投資する。国内だけは虫瞰となり避ける。


4、株価の動きは人口増減と関係する。「人口が増えれば株価が上がる」という単純な真実

年収1000万円の貧乏人、年収300万円のお金持ち伊藤邦生、(株)KADOKAWA 2016/5/14発行 p.78

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人口が増えるとそれに伴って物流が多くなる。従って、経済活動が盛んになり株価も上昇する。実に単純明快な論理。
一方、日本は人口減少となっており、国内の株価の成長を期待するのは無理がある。もちろん、そんな下降傾向の日本経済の中にも成長企業があり、それを見つけた人のみ株で儲ける。しかし、特別な能力のある人は別だが、そんな素人はいない。

※ この本は不動産投資の指南書なので不動産投資の箇所は、端折る。資金が乏しい点と人口減と空き家問題を考えると「大家」は興味なし。

5、NISAには、Topixに連動するETF(国内株式)を割り当てる。「ほったらかし投資術」p.89

以上のことから、個人での個別銘柄投資は通常、元本割れとなり、Topixに連動する(株価平均値)インデクスファンドが他人任せの投資が一番である。グローバルに見れば、世界の人口は増加している。鳥瞰・虫瞰の観点で、山崎氏が主張する本となる。

6、専業主婦名義の資産額について

退職貧乏」 塚崎公義、祥伝社、2014/11/10,発行、p.177

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贈与税対策は、「ほったらかし」にはなかった内容なので参考になった。

7、ロボ・アドバイザーの記述がない。

出版を準備していた段階では商品化されていなかったと推測する。

現在、雨後の竹の子の如くあるが、ラップも含め、総じて、手数料が高い。THE0(テオ)は、1%+ETFの信託報酬、楽ラップは、総額1%未満とある。多分、コスト面から勧めないだろう。

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このページは、webmasterが2017年3月21日 21:11に書いたブログ記事です。

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